戸郷が“兄貴分”由伸いるオリ戦でリーグ単独トップ7勝目 高まるメジャー志向に巨人ヒヤヒヤ
山本はオリックスから4位で指名され、自身も巨人に6位で入団。「下位指名」という共通点もある。2年連続9勝止まりで2ケタ勝利の壁にブチ当たっていた2021年オフ、戸郷は山本の投球動画を繰り返し見て研究したという。
「アーム気味に腕を振る投球スタイルが似ているからでしょう。その上で、山本が取り入れている『ジャベリックスロー』と呼ばれる『やり投げトレ』をオフに導入。体や腕の使い方や連動性を意識したことで、球が伸びるようになったといいます」(同前)
実際、高卒4年目の翌22年に154で最多奪三振のタイトルを獲得。リーグ2位の12勝(8敗)、防御率も2.62(同5位)とブレークを果たした。11月に行われた強化試合で侍ジャパンに初招集されると、今年3月のWBCメンバーにも選出。“由伸先生”とともに、世界一メンバーとなった。NPB関係者によれば、侍ジャパンでは山本と行動を共にすることが多かったそうだ。その山本は、今オフにポスティングでのメジャー移籍が濃厚。かねて球団に強い願望を伝えており、やっと認められそうだという。
戸郷はWBC後、「(メジャーは)今までずっと行きたくて、ずっと夢。実際にアメリカに行って、よりそうなった」と目を輝かせていた。メジャー志向の強い山本との再会で、実質4年目の戸郷の「メジャー直訴」が早まらないかーー。巨人の関係者はヒヤヒヤしている。