ロンドンの古豪チャールトンに資本参加 日本企業ACAFPの小野寛幸CEOを直撃
2023年7月に衝撃的なニュースがイングランドから飛び込んできた。
日本企業のACAフットボール・パートナーズ(ACA Football Partners Pte Ltd=ACAFP)が、イングランドの古豪クラブであるチャールトン・アスレティックFCのオーナー企業となるグローバル・フットボール・パートナーズ(GFP)への資本参加が明らかとなり、合わせてACAFPのCEO(最高経営責任者)を務める小野寛幸氏(40)が、GFPの取締役に就任することが発表されたのである。
■アジア初のマルチクラブオーナーシップとは
ロンドンを本拠とする人気クラブに関わることになったACAFPは、アジア発のマルチクラブオーナーシップ(MCO=複数クラブの所有)を構築するフットボール事業会社として2021年7月に設立され、翌2022年2月にベルギー2部のKMSKデインズを、2023年2月にスペイン4部のトレモリーノスCF(今季5部)のオーナー企業となった。
そして現在は3部相当のEFLリーグ1に所属しているものの、長らく1部相当のプレミアリーグを主戦場とし、多くの熱狂的サポーターに支えられているチャールトンをMCOの3番目のクラブとすることになったわけだ。
ACAFPを率いる小野氏は、大手証券会社の投資銀行部門で企業買収や資金調達を担当。11年前にシンガポールに移住し、投資ファンドの組成・運用を中核事業とするACA Investments Pte Ltd(ACA)で投資ファンドの責任者を務めながら、ACAFPを立ち上げた。
MCOの成功例は、イングランド・プレミアリーグの強豪マンチェスター・シティを筆頭に世界中に計12クラブを保有しているシティ・フットボール・クラブが挙げられるだろう。
世界を舞台にサッカー界の若き風雲児として今後、どんなフットボール事業の展開を考えているのか、そもそもサッカーとの関わりは何だったのか、小野氏に聞いた──。