DeNA今永昇太“投げる哲学者”の意外な一面…バウアーを真っ先に質問攻めにした向上心
今永昇太(DeNA・8年目・30歳)
今オフ、ポスティングシステムを利用して米大リーグ移籍が取り沙汰されるDeNA今永昇太(30)。メジャー入りなら「3年70億円」規模の契約と日刊ゲンダイでは既報済みだが、大きな契約を結べば、当然プレッシャーも大きくなる。日本を代表する投手の「メンタル」は大丈夫か──。
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投げる哲学者──の異名をとる左腕エースは抑えても打たれても、表情を変えない。常に淡々。2015年のドラフト1位でDeNAに入団した当時、母の京子さんもこう言っていた。
「私自身、昇太が泣いたのを見たのは、たった1度だけです。高校3年生のときの夏の予選2回戦で、自らの打点でチームが勝って、涙を流したのが最初で最後。チームメートの親御さんも、『あっ、昇太クンが泣いている!』と驚いたくらい」
DeNAのチーム関係者がこう言う。
「試合後も淡々と『負けた投手の名は残らない』『相手に勝ったのではなく、過去の自分に勝つことができた』なんて名言じみたことを言う。“投げる哲学者”といわれるゆえんですけど、とにかく向上心の塊のような男です。フォームや配球はもちろん、体のメカニズムや動作解析、球の軌道から話し方、言葉の選び方まで常に考えている。バウアーを質問攻めにしたのも今永が最初。今永からすればメジャーで成功を収めた大投手が目の前にいるのだから考えを吸収するのは当たり前なんでしょうが、みんな最初はとっつきにくいバウアーと距離を置いていましたから。気難しい印象を持たれがちですが、ああ見えて今永はコミュ力も高い。マウンドを降りれば一転、率先してふざけたこともやる。実はムードメーカーでどこに入っても受け入れられる性格だと思います」
ボスではなくリーダーになりたい。これも今永の名言である。