大城卓三は5000万円増の年俸1.3億円でサインでも…“巨人の正捕手”が安泰じゃないワケ
「うれしい半面、やらないといけない」
13日の契約交渉後、こう言ったのは巨人の正捕手・大城卓三(30)。念願の大台突破となる、5000万円増の年俸1億3000万円でサインし、喜びもそこそこに気を引き締めた。
今季は自己最多の134試合に出場し、打率.281、16本塁打、55打点と打撃3部門でキャリアハイを記録。日本代表の捕手として、3月のWBCにも出場した。
しかし、「『打てる捕手』として、巨人の正捕手の座を勝ち取ったものの、来季も安泰とは限りません」と、チーム関係者がこう言う。
「チーム内には『野手にコンバートすれば、もっと打つ』という声があります。原前監督も一塁への転向を考え、実際にスタメン起用したこともあった。逆に言えば、捕手としてはリードに課題があり、原前監督もたびたびそのインサイドワークに不満を漏らしていました。原前監督は結局、打撃重視で大城を重用しましたが、巨人史上初の捕手出身監督になる阿部監督が就任して、来季からはさらに正捕手のハードルが上がる。対抗馬になる岸田(行倫=27)は肩とリードの評価が高く、課題の打撃もこの秋のキャンプで矢野新打撃コーチの指導にかなりの手応えをつかんでいる。阿部監督は野手のレギュラーは一塁の岡本、三塁の坂本、遊撃の門脇にしか確約してませんから、大城本人も正捕手安泰とは考えていないと思いますよ」