ドジャース早くも佐々木朗希獲得プラン 由伸視察の前後に“秋波”送り、本人も移籍に前のめり
「すごく悲しい」
昨年暮れ、パドレスのダルビッシュ有(37)が自身の音声配信サービスで、ファンからの質問に応答。ともにWBCを戦った大谷翔平(29)と山本由伸(25)が、同地区のドジャースに移籍したことについてこう言った。
「ドジャースの良さは分かっている。だから倒したいですし、いつも燃える」「大谷くんも山本くんも、もしパドレスが契約できるなら日本人で集まってドジャースを倒したいっていうのがあった」「(2人のド軍移籍が決まって)正直、力が抜けた。でも、(パドレスに移籍した)松井(裕樹)くんと頑張ります」
大谷に続き、山本までライバル球団に移籍した無念さ、そして打倒ドジャースにこれまで以上に意欲を燃やす様が伝わってきたが、ド軍が狙っているのは2人に限らない。
昨年10月、ドジャースのフリードマン編成本部長がお忍びで来日。京セラドームのネット裏で山本のレギュラーシーズン最後の投球をチェックした。これまで日本人選手の獲得に携わってきたゲレン・カー編成担当や、日本人の元球団関係者を伴っての視察だった。
当日はドジャースのレギュラーシーズン最終戦。6日後にはプレーオフ地区シリーズのダイヤモンドバックス戦が控えている重要な時期に、11年連続でプレーオフに進出している強豪球団の編成責任者が日本人と編成担当とともに、山本の登板試合にわざわざ姿を見せたのは単に投球をチェックするのが目的とは思えない。まして彼らが手ぶらで帰るはずがないと思っていたら、その2カ月半後に山本はドジャーブルーのユニホームに袖を通した。
ドジャースの編成責任者が、チームにとって重要な時期にあえて来日した目的はしかし、山本だけではなかった。
「佐々木朗希(22=ロッテ)ですよ。ドジャースは何が何でも彼が欲しいのです」と、ア・リーグのスカウトがこう続ける。
「山本の登板を京セラドームでチェックした前後のタイミングだと聞きました。ドジャースは佐々木に“秋波”を送ったというのです。ドジャースは岩手の大船渡高時代から佐々木に目を付けていて、3年春にはカー編成担当とジョン・ディーブル環太平洋スカウト部長がわざわざ栃木まで足を運んで練習試合を視察したくらい。プロ入り後も佐々木の球種ごとのデータを蓄積、メジャー平均と比較して細かく分析しています」