大谷翔平はドジャースでがんじがらめに? 「フィールドコーディネーター」の正体と手腕
ドジャースには、現場の首脳陣の肩書の一つにメジャーでも数少ない「フィールドコーディネーター」という役職がある。
役割はチームのスケジュール管理や新ルールの把握、練習メニューの作成や選手の健康管理に至るまで多岐にわたる。ド軍が一昨年オフ、新たに新設したもので、球団史上初の「フィールドコーディネーター」に就任したのが、ボブ・ゲレン氏(62)だ。
ゲレン氏は2006年から約4年半、松井秀喜もプレーしたアスレチックスで監督を務めた。豊富な指導経験を買われ、16年にド軍のベンチコーチに就任すると、一昨年までデーブ・ロバーツ監督を支えた。
そのロバーツ監督が「ボブ(ゲレン)は野球をよく知っており、フィールドコーディネーターとして最適な人材だ」と話す通り、昨季は新たに導入されたピッチクロック(投球間隔制限)への対応に貢献した。
ゲレン氏はすでにマイナーで実施されていたピッチクロック違反の事例を分析。昨春のキャンプ、オープン戦ではアンパイアとコミュニケーションを図ってナインのルール把握を徹底した。
ゲレン氏の指導もあって昨季のド軍は投手による違反(走者なし15秒、あり20秒)は13度でナ・リーグ最少、制限時間の残り8秒以内に打撃準備に入らなければならない打者による違反は8度でリーグ5番目に少なかった。