北朝鮮撃破でパリ五輪切符獲得も…なでしこが直面する人気、実力の「氷河期」突入
なでしこは11年W杯ドイツ大会を制して一大ブームが到来。代表の主力選手をかき集めたINAC神戸が国内リーグなど3冠を達成した13年、その人気はピークを迎えた。しかし、その後はジリ貧に。16年リオ五輪予選で敗退すると、女子チームの出資会社の撤退が相次いだ。21年東京五輪でメダルにすら手が届かない惨敗に終わり、冬の時代を迎えた。
日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長の肝入りで21年9月にスタートした女子プロリーグ・WEリーグが苦境にトドメを刺した。観客動員は大苦戦が続き、1年目の1試合平均観客動員数が1560人にとどまると、2年目は1401人とさらに減った。
去る26日にはINAC神戸の親会社・アスコグループが身売りを発表。「女子サッカーに何十億円も投じて応援してきたアスコの文弘宣会長が放り出すとは……」と、女子サッカー界に激震が走った。
パリ五輪出場決定で少しは人気を盛り返すだろう。しかし、5カ月後の本番で結果を残すことができなかったら、人気はもちろん実力も一気に氷河期を迎える――。