WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた
【二刀流の血脈 世界に誇るパワー編】#5
ドジャースで活躍する大谷翔平(29)はいかにして世界屈指のパワーを手に入れたのか。
日刊ゲンダイが過去に連載した「秘話 大谷翔平『二刀流の血脈』」をパワーに焦点を当てて再編し、その軌跡を紐解いていく。【第4回】からつづく。
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パワーが炸裂したのが昨23年。44本塁打で自身初、アジア人初のタイトルを獲得したのだ。
39本でリーグ2位のガルシア(31=レンジャーズ)は148試合、38本で3位のロバート(26=ホワイトソックス)は145試合での数字だが、大谷は彼らより少ない135試合で2位以下を大きく引き離す本塁打をマークした。
メジャーの本塁打王はある種、特別な意味を持つ。打率や最多勝や最多奪三振などのタイトルとは位置付けがワンランク異なると言っても過言ではない。メジャー最多12回の本塁打王になったベーブ・ルースがいまだ神様扱いなのは、本塁打がそれだけ価値あるものだから。98年のマグワイアとソーサの本塁打王争い、01年のボンズの73本塁打に全米が熱狂したのはその証しだ。