センバツ出場15校に聞いた「打球が飛ばない低反発バット」対策あの手この手
愛工大名電(愛知)の山口泰知主将は「弾道測定分析機器のラプソードの計測結果を見て、打球角度をより意識するようになった」と、こう続ける。
「パワーのないバッターは打球角度が15~20度のライナー性のヒット、パワーのあるバッターは20~30度を意識して長打を狙うようにしているのですが、そもそも打球を飛ばすことが難しくなったので基本はみんな15~20度を狙ってやっています」
作新学院(栃木)、北海(北海道)、関東一(東京)、常総学院(茨城)、豊川(愛知)なども低いライナーを打つことを心がけている。敦賀気比(福井)の東哲平監督は「間違いなく打球速度は遅くなったので、フライを上げたらそれでアウトになってしまう。強いライナーを意識し、最悪ゴロで何かを起こそう」とチーム内で話し合ったという。
飛ばないバットで飛ばすには、筋肉を鍛えればいいと判断した学校も少なくない。健大高崎(群馬)の青柳博文監督はこう話す。
「力がある子は打てるんですけど、非力なバッターほど打てなくなり、その差が開いている。筋肉の問題や体幹次第のところがあるので、ウエートトレーニングなどで体幹を鍛えるよう意識してきました」