センバツ2試合25Kの阿南光・吉岡暖 ネット裏スカウト掛け値なしの評価 「ドラフトでは…」
14奪三振の圧巻投球だった。
25日のセンバツ2回戦で熊本国府を相手に完封勝利を挙げたのが阿南光(徳島)の右腕・吉岡暖。わずか5安打に抑え、三塁を踏ませなかった。
1回戦の豊川戦でも9回を投げ11三振を奪っており、2試合で計25奪三振となった。
試合後、「立ち上がりが不安定で、ローボールの意識を持って投げました」と振り返った吉岡は、182センチ、85キロ。最速146キロの直球にカーブ、カットボール、スライダー、フォークと多彩な変化球で打者を翻弄する。中学時代には硬式のヤングリーグで全国制覇を経験。バックネット裏のセ・リーグのあるスカウトは「キレのある直球と落ちる変化球のコンビネーションが良かった」と、こう続ける。
「直球が高めに浮く傾向があるものの、低めに投じる変化球の制球力には目を見張るものがあり、特にカーブがいい。高めの直球でカウントを稼ぎ、追い込んでからは低めのカーブ、スプリット、スライダーを効果的に使い、空振りを量産している。今年の冬は比較的寒く、オフの時期にあまり投げ込めていないはずなのに、2試合連続で完投できるスタミナも魅力です」