巨人・秋広が今季初昇格も阿部監督「全く期待していない」…のんきな性格がアダで早くも背水の陣
「『秋広に早々レギュラーと言っちゃうと、安心しちゃうし、調子に乗らせないためでしょう。でも限りなくレギュラーに近い位置にはいた。秋広が昨年以上に活躍しないと優勝はない』と期待するコーチもいた。でも、一軍スタートだった春のキャンプから精彩を欠き、オープン戦は18打席で打率.125。阿部監督は『結果を出せなかった。ただそれだけ』と開幕一軍メンバーから外した。オフに秋広のレギュラーを確約しなかったのは、同じ若手でも遊撃の守備力が高い門脇とは違い、これといったセールスポイントがないこと。昨オフに公式行事に2度も遅刻するなど、油断しがちな性格面を考慮してのことでした」
昨オフ、秋広の年俸は、2620万円アップの3250万円に昇給した。こちらも新遊撃手としてブレークした門脇の年俸も、2260万円増の3100万円となった。上がり幅、年俸もほぼ同額で、よく比べられる2人だが、前出のOBは「タイプは真逆」とこう続ける。
「阿部監督は練習熱心で模範生の門脇のことは『スーパースターに育てる』と買っているのに対し、背番号55の秋広に対しては、自身が二軍監督時代から指導していることもあって、ことのほか厳しい。阿部監督が突き放すのは期待の裏返しでもあるが、今回は梶谷やオコエが二軍落ちしたばかりで、外野手が手薄だからという消去法の昇格というのは確か。チャンスは少ないかもしれません。実際、この日は昇格初日にもかかわらず、出場機会がありませんでしたから」
7日現在、チーム総得点84はリーグ5位という得点力不足の起爆剤にと期待されるものの、数少ないであろうチャンスをものにできなければ、二軍に送り返される可能性が高い。巨人の未来を託される若手有望株には違いないが、いきなり背水の陣という状況である。