「メッシやロナウド、エムバペみたいなスペシャルな突破力を持てる選手を育てたい」
天才肌の男が、論理的なアプローチを試みていることに意外な印象を抱く人もいるだろうが、本人は「指導者になった今は感覚だけではダメ。子供たちに分かりやすく伝わるように言語化し、噛み砕いて説明することが大事」と話す。さらに、「僕が京都で過ごした小学校時代は、幼馴染みの山ちゃん(山崎雅人=大分U18監督)たちと一緒に公園サッカーに明け暮れて『キャプテン翼』の岬(太郎)君の技を真似してましたけど、今はそういう環境じゃない。もちろん感覚的なものは大事にしつつ、やっておいた方がいいことは、きちんと教わって体得すべきだと思うんです。教える側に回ったからこそ、少しでも子供たちを大きく伸ばしたい。三笘とか伊東純也みたいに足が速くなくても、細かい動きやステップで解決できることもある。早めに良い癖をつけるように仕向けていきたいです」と目を輝かせながら語った。
スクールに2人の息子は、残念ながら参加していない。「自分の子供は教えられないですね。余計な力が入っちゃいそうで」と苦笑いである。ともあれ近い将来、彼に教わったエリートが横浜FCで頭角を現せば面白い。心待ちにしたい。