フェンシング見延和靖「だからこそまた一歩を踏み出せた」…“道”を悟った101歳からの金言

公開日: 更新日:

【パリ五輪】フェンシング男子エペ

 フェンシング東京五輪で日本を沸かせた。男子エペ団体が日本フェンシング界初の金メダルを獲得。最年長としてメンバーを引っ張った。パリが3大会連続3度目の五輪となるが、一度は頂点に立った大舞台。東京後の3年間は多くの葛藤が渦巻いた濃密な時間だったという。本人が語る。

  ◇  ◇  ◇

 僕自身、もちろん五輪は大きな目標のひとつだとは思っていますが、日本代表になってからずっと競技と向き合う中で掲げてきたのは、「史上最強のフェンサーになること」。五輪は決して最終的な目的ではないというふうに捉えていた。

 ただ、やはり五輪は自分が思っている以上に注目を浴び、自分が思っている以上に評価されることを、いざ頂点に立って初めて感じました。思った以上の満足感を得られてしまい、東京五輪が終わってからはそれまでと同じ気持ち、同じマインドでは過ごせなかった。気持ちの面で山あり谷ありの3年間でした。

 五輪への準備期間は苦しみもある。骨身に染みているので、「もう一度それをやるのか」という葛藤がありました。パリで金メダルを取れたとしても、「前回やったじゃん。もう十分やったでしょ」という自分と、「いやいや、まだまだ体は動くし、最強のフェンサーになるという目標を達成していないだろう」という2人の自分がずっと心の中で戦っているような感覚がありました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    俳優・山口馬木也さん「藤田まことさんは『飲め、飲め』と息子のようにかわいがってくれた」

  2. 2

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  3. 3

    テレ朝ナスD“経費横領&パワハラ処分”に「見せしめ」の声も…家族団らん投稿の美人料理家妻に同情集まる

  4. 4

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  5. 5

    東原亜希の“黒帯バスローブ密会”乗り越えた「許す力」は佐々木希以上? 経済的自立も目指す強心臓とたくましさ

  1. 6

    料理研究家の森崎友紀 “本業”専念も恋愛は「年も年なので」

  2. 7

    兵庫県パワハラ知事に残った選択肢は「議会解散」のみ…多数派工作で延命図るか?味方は“情報漏洩3人組”のみ

  3. 8

    あす旧統一教会に解散命令か? N国党に急接近の不気味、タダでは転ばない悪あがき

  4. 9

    巨人の“アキレス腱”は絶対的セットアッパーが使えないこと…新助っ人キャベッジで外国人枠「満員」

  5. 10

    佐々木希が「芸能人格付けチェック」で"地雷キャラ"といじられ…夫・渡部建を捨てないもう1つの理由