涙の抱擁“ワタガシ”ペア「出会い」と「避難生活」 バド混合ダブルス2大会連続銅メダル!
【パリ五輪】バドミントン混合ダブルス
2日の3位決定戦で渡辺勇大(27)・東野有紗(28)が韓国ペアをストレートで撃破。東京大会に続き、銅メダルを手にした。2大会連続のメダル獲得は、日本バドミントン界初の快挙である。
東野が「勇大くんと出会えて本当に良かった」と嗚咽しながら感謝すれば、渡辺も「本当に助けてもらってばかり」とこちらも涙ながらに素直な思いを口にした。
コメントからも分かるように、2人の最大の武器は強固な信頼関係。〝世界一のコミュニケーション〟と称され、試合中も互いに修正点を確認し合うのが常だ。
「東京出身の渡辺と北海道出身の東野が出会ったのは中学時代。ともに、バドミントンの強豪として知られる福島の富岡一中(現ふたば未来学園中)に〝バドミントン留学〟し、東野が3年、渡辺が2年のときにペアを組んだ。東日本大震災で被災し、学校は福島第一原発から10キロの距離にあって避難生活を強いられた。厳しい環境の中でそれでも競技を続けただけに、精神的な結びつきも強いのです」(関係者)
韓国ペアを下すと、抱き合って喜んだ「ワタガシ」。ペアを組んで13年、姉弟同然の2人が日本バドミントン界に新たな歴史を刻んだ。