ドジャース大谷翔平と山本由伸を待ち受ける「総資産1.75兆円」敵軍オーナー怒りの逆襲
メジャーのプレーオフは、リーグ優勝決定シリーズから7回戦制。先に4勝した方がワールドシリーズに駒を進める。ドジャースの大谷翔平(30)と山本由伸(26)が出場するであろう第3~5戦の舞台は、ロスからメッツの本拠地のニューヨークに移る。
投資家であるメッツのスティーブ・コーエン・オーナーは2020年オフの買収時、「今後3年、少なくとも5年以内のワールドシリーズ制覇」を目標に掲げた。昨年までの3年間は一昨年の22年に、ナ・リーグ東地区2位でプレーオフに出たのが最高成績だ(プレーオフ初戦のワイルドカードシリーズでパドレスに敗戦)。
コーエン・オーナーの総資産は1兆7500億円といわれる。米「USAトゥデー」(電子版)によれば、メッツの今季開幕時のチーム総年俸はメジャートップの約458億円だ。メジャーで最も資金力のあるオーナーにとって、初めてリーグ優勝決定シリーズに駒を進めた今年は念願の「世界一」に向けた大きなチャンスなのだ。
「まして大谷と山本には昨オフ、獲得に動きながらフラれた恨みがありますから」と、特派員のひとりがこう続ける。
「昨年11月、球場周辺の1.2兆円規模の開発計画を発表したのは、大谷獲得に備えたものともっぱらでしたからね。山本に至ってはわざわざコーエン・オーナーがスターンズ編成本部長を伴って来日、大阪で山本と彼の家族と食事をしながら交渉しています。それどころかコーエン・オーナーは山本サイドのリクエストで、ニューヨークでも面談したらしい。そうやってオーナーが直接、2度も交渉の場に出向いたにもかかわらず、山本はドジャースを選択した。ニューヨークでの交渉を終えた直後、ドジャースの山本に対する条件が総額で約100億円もアップしたといいますから、メッツは最初から契約金つり上げのダシに利用された可能性もあります」
昨季は4位低迷で現場とフロントをテコ入れ
昨年、チームが序盤からつまずくと、コーエン・オーナーは「非常にフラストレーションがたまる」と激怒。負け越して地区4位に低迷すると、オフに現場とフロントをテコ入れした。一昨年、チームをプレーオフに導いてナ・リーグの最優秀監督賞を受賞したショーウォルター監督を解任。エンゼルスのGM時代に大谷を獲得したビリー・エプラー氏に代わり、ブルワーズをプレーオフの常連チームに作り上げたデビッド・スターンズ氏を編成責任者に据えた。
オーナー就任後、ワールドシリーズ制覇に最も近づいた今季、満足のいく結果が得られなければ再度、チームに大ナタを振るう可能性もあるだけに、選手を含めた現場もフロントも目の色を変えるに違いない。
ニューヨークでは目の敵にされそうな大谷と由伸は覚悟した方がいい──。
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そんなメッツは、大谷を苦しめたダルビッシュの配球を大いに参考にして、対策を立てているという。いったいどういうことか。大谷が苦戦必至であるさらなる要因とは。いまプレーオフで何が起きているのか。
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