元大関・魁皇の株がV字回復!九州場所担当部長として28年ぶり「15日間札止め」に大貢献
「15日間、入場券完売となりましたことを誠にありがたく、心より感謝申し上げます」
初日の協会挨拶で、こう言ったのが八角理事長(元横綱北勝海)だ。
10日に始まった大相撲九州場所を含め、今年は全6場所、全90日間札止め。これは若貴ブームに沸いた1996年以来だ。
もともと福岡での11月場所は「不人気場所」と呼ばれており、相撲協会は常に集客に四苦八苦。若貴ブームが去ってからは、それが顕著だった。
九州場所の全日札止めに大いに貢献したのが、元大関魁皇の浅香山理事(52)だろう。
福岡出身力士として長く土俵で活躍した「郷土の英雄」は九州場所担当部長として東奔西走。本場所をアピールし、チケットの売り上げに大きく貢献したという。
「協会内での立ち位置も変わってくるかもしれない」と、ある親方はこう続ける。
「実は浅香山親方は過去にミソをつけている。ひとつは今年3月の宮城野部屋閉鎖です。最終的に伊勢ケ浜部屋に転籍となったが、当初は預け先をどうするかで揉めに揉めた。協会から『理事である浅香山親方が彼らを預かるのが妥当』と提案されたものの、浅香山親方はこれを断固拒否。いくら説得されても、『無理』の一点張りだった。そんな姿が協会からは『頼りない』と失望され、一門内でも『我々の総帥なんだから、俺が何とかするくらいは言ってほしかった』と不満が噴出した。これでは今後、協会内で要職につけない恐れがあるし、人望を失えば理事選出馬すらも危うかったともっぱらです」