著者のコラム一覧
菅谷齊東京プロ野球記者OBクラブ会長

1943年、東京都生まれ。共同通信社でV9時代の巨人をはじめ、阪神などを担当。1970年代からメジャーリーグも取材した。野球殿堂選考代表幹事を務めたほか、三井ゴールデングラブ賞設立に尽力。現在は東京プロ野球記者OBクラブ会長。

消えゆくベーブ・ルース「日本初本塁打」のナゾ…地方の山奥球場で描いた120m級の特大アーチ

公開日: 更新日:

 1934(昭和9)年11月2日、横浜埠頭に着いたエンプレス・オブ・ジャパン号から大柄な男が降り立った。

 日米野球で来日したベーブ・ルースである。世紀のスラッガーにファンは興奮し、拍手と歓声で迎えた。

 ルースといえばホームラン。謎がある。

「日本で第1号はどこで打ったのか」

 ほとんど知られていない。初戦の神宮でも次の函館でも不発だった。仙台でやっと打った。仙台も市内ではなく、八木山(やぎやま)球場という山奥の球場だった。伊達政宗も驚く120メートル級のアーチだったという。30年ほど前、ルースを目撃したファンに「とても大きな人で大きなホームランだった」と聞いた。

 ルースはそこで第1、2号を放った。現在、八木山球場は公園になっており、ルースが打ち込んだところに寂しく銅像が建っている。その歴史と銅像の存在をどれだけの野球ファンが知っているのだろう。ルースによってプロ野球が始まったのに、ルースの名前を使うことがあっても、日本球界は歴史を放りっぱなしにしているのはいかがなものか。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    俳優・山口馬木也さん「藤田まことさんは『飲め、飲め』と息子のようにかわいがってくれた」

  2. 2

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  3. 3

    テレ朝ナスD“経費横領&パワハラ処分”に「見せしめ」の声も…家族団らん投稿の美人料理家妻に同情集まる

  4. 4

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  5. 5

    東原亜希の“黒帯バスローブ密会”乗り越えた「許す力」は佐々木希以上? 経済的自立も目指す強心臓とたくましさ

  1. 6

    料理研究家の森崎友紀 “本業”専念も恋愛は「年も年なので」

  2. 7

    兵庫県パワハラ知事に残った選択肢は「議会解散」のみ…多数派工作で延命図るか?味方は“情報漏洩3人組”のみ

  3. 8

    あす旧統一教会に解散命令か? N国党に急接近の不気味、タダでは転ばない悪あがき

  4. 9

    巨人の“アキレス腱”は絶対的セットアッパーが使えないこと…新助っ人キャベッジで外国人枠「満員」

  5. 10

    佐々木希が「芸能人格付けチェック」で"地雷キャラ"といじられ…夫・渡部建を捨てないもう1つの理由