巨人痛恨!FA甲斐拓也と引き換えに被る“大損害”…人的補償の伊藤優輔は阿部監督の「秘密兵器」だった

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 阿部慎之助監督の心境は複雑だろう。

 昨16日、ソフトバンク巨人FA移籍した甲斐拓也の人的補償選手を発表。5年目右腕の伊藤優輔(28)を指名した。

 都立の小山台高から中大、三菱パワー(現三菱重工East)を経て、2020年のドラフト4位で巨人に入団。1年目の秋に右肘のトミー・ジョン手術を受けた影響で育成契約となったものの、昨夏に支配下復帰すると、リリーフとして8試合に登板し、防御率1.04。復活への足がかりをつかんだ。社会人時代にマークしたMAX156キロの直球はチームでもトップクラスの球威を誇り、昨年の秋季練習で阿部監督から直々に先発転向を命じられたばかりだった。

「阿部監督の中大の後輩で、先発転向を指示したのは、メジャー移籍の決まった菅野の穴埋め候補として期待してのものだった。いわば、秘密兵器的な存在でした。にもかかわらず、28人のプロテクトリストから漏れたのは、甲斐の移籍決定が遅れたことも原因のひとつでしょう。オフの人員整理が済んでいた巨人の保留者名簿には菅野を除いて52人しかいなくて、有望な若手・中堅選手を守るには限界があった。巨人にはトミー・ジョン手術明けの伊藤は指名されないという判断もあったのでしょう」(球界関係者)

 東京・荒川区の出身で親子2代にわたる熱烈なG党。小学生時からファンクラブに入り、年に10回は東京ドームで巨人戦を観戦した。

 地元で手作りのパン店を経営する父の康之さんは、ドラフト後の本紙の取材に、

松井秀喜さんが巨人最後の年の最終戦(02年10月10日)も、まだ小さかった優輔と2人で観戦しました。49、50号を打った試合で、あれを見たら野球をやりますよね。上原(浩治)さんや(高橋)由伸さん、イチローさんのモノマネが本当にうまい。よく観察していて、それを取り入れるのが得意なんです」

 と、意中球団からの指名を自分のことのように喜んでいた。

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