監督に最も向いているのは「内野手」…捕手最強監督論に異議を唱えたい

投手、捕手、内野手、外野手ーー。プロ野球の監督はどこのポジション出身が向いているか。
歴代の阪神監督では、投手は星野仙一さんや藤川球児現監督、捕手は野村克也さんや矢野燿大さん、内野手は岡田彰布前監督、吉田義男さん、真弓明信さん、外野手は金本知憲さんらが思い浮かぶ。
捕手は投手に「配球のサイン」を出す。頭を使うポジションで「司令塔」といわれるように、監督に最も向いているポジションとされる。セでは巨人の阿部慎之助監督がそうだが、捕手最強監督論には異議を唱えたい。
実は内野手、特にセカンドとショートは試合中に複数のサインを出している。
一塁に走者がいれば、セカンドは隣のショートに「次は(カーブだから右打者が引っ張る可能性が高いため)ベースには俺が入る」とか「次は(直球だから振り遅れる可能性が高いため)ショートが入って」など配球ごとにベースカバーに入る選手を代えてみたり……。捕手の配球を確認したら、手を体の後ろに回し、外野手にも1球ごとに守備位置変更のサインを送っている。
二塁に走者がいる際には、投手に「牽制球」のサインを出す。同時にセンターには「前進」のサインを送る。送球がそれた時、センターのポジションが深ければ三進を許してしまうからだ。二遊間があちこちにサインを出していることは、あまり知られていない。
投手は自分から捕手に配球のサインを送ることがあるが、これはまれ。外野手に至っては自分からサインを出すことは皆無である。よく「外野手に名監督はいない」と言われるのは、そういう環境が関係しているかもしれない。
配球のサインを出す捕手同様、いやそれ以上に内野手は1球ごとに場面を考えながら、サインを出して動いている。
つまり、
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