今季2戦目、成田美寿々ちゃんと久々にコンビを組んだ時の「感動ドラマ」をお伝えします
僕の心が揺さぶられたのは2日目です。イ・ヒョソンがスタート前に棄権したので、ペアリングは須藤弥勒ちゃんと2人。史上初めてジュニアメジャー4冠を達成した天才少女は、この試合がプロツアー3戦目。初日16オーバーの最下位と苦戦していました。
美寿々ちゃんは初日よりややショットはよくなったものの、やはりスイングがスムーズではない。スコアメークに苦しみ、自分のことで精いっぱい……そう思っていたのです。
でも、あるホールでティーショットを打つと「弥勒ちゃんと話してくるね」と言って、駆け寄り、2打目地点まで2人で会話しているのです。精彩を欠く弥勒ちゃんの表情が初めて緩んだ瞬間でした。
同伴競技者が13歳のアマチュアでも、今の自分はボロボロです。それでも美寿々ちゃんは周りに気遣いができるのだから、すごいなあ。
ティーイングエリアで待ち時間があるとき、弥勒ちゃんのキャディーであるお母さんが言いました。
「この子が初めてプロの試合を観戦したとき、最初に見たのが成田プロなんです」