「終息しなければ東京五輪中止」IOC委員発言の本当の狙い

公開日: 更新日:

 一方、スポーツジャーナリストの谷口源太郎氏はこう言う。

「パウンド氏は今のコーツ副会長(調整委員長)とは格が違い、影響力は世界の委員に及びます。しかし、最近はバッハ会長のもとで軽視されつつあり、あらためて存在感を示したかったのでしょう。いずれにしても、世界中に拡散している新型コロナウイルス問題について、委員として一石を投じ、開催可否についてIOC内でも議論を深める必要があると考えたのだと思います」

 2002年11月に中国広東省を発生源として流行が始まったSARS(重症急性呼吸器症候群)は翌03年から感染地域が拡大し、WHO(世界保健機関)の終息宣言が出たのは同年7月。SARSと同じ経緯をたどれば、5月の終息宣言はムリだ。パウンド委員の発言を「個人的な意見」などと聞き流している場合ではない。

【写真ギャラリー】「ダイヤモンド・プリンセス」号から下船はじまる

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…