「もの忘れは治る!」奥村歩著
若年性認知症を題材としたテレビや書籍を見ると、もの忘れが始まる中高年は“自分ももしや……”と恐ろしくなってしまう。しかし、もの忘れ外来を開設する著者は、40~60代の働き盛りのもの忘れの多くは認知症とは無関係であり、ちょっとした工夫で治すことができるとしている。
この世代のもの忘れの原因のひとつに、インターネットによる情報過多があるという。例えば、本を3時間読み続けるのは難しいが、ネットを見ていると3時間などあっという間だ。すると、予期せぬ膨大な量の情報を詰め込まれた脳は、疲弊して記憶の出し入れを放棄してしまうのだという。
本当に必要な情報は何かを吟味し、だらだらとネットを見るのをやめる。もの忘れ解消の第一歩だ。
(さくら舎 1400円)