「『知』の読書術」佐藤優著
教養とは「私たちが生きているこの時代のあり方を俯瞰して見る『視座』『枠組み』を提示してくれるような『知』のこと」だと著者はいう。そんな真の教養を身につけるための読書術を講義。
まずは、近現代史の格好の入門書というエリック・ホブズボームの著作「20世紀の歴史-極端な時代」をテキストに「現代はどのような時代なのか」を考察していく。その上で第1次世界大戦をもたらした「火種」と、ウクライナ危機の関係性を解説。その他、エルンスト・トレルチ著「ルネサンスと宗教改革」など古典名著をひもとき、現代世界が抱える危機の構造を読み解く。次代を担う若者向けに究極の読書術を伝授。
(集英社インターナショナル 1000円)