【年末に読みたい珠玉の時代・歴史小説】「冬を待つ城」安部龍太郎著

公開日: 更新日:

 天正18(1590)年、小田原城を攻め落とした秀吉は奥州仕置きを行い、小田原に参陣しなかった大名らを改易。家の存続と所領の知行を認められた大名には、検知と刀狩りを断行し、秀吉の意に沿う統治を行うよう強要する。

 北部奥州の知行を認められた南部信直は、秀吉の命令に従い一門の有力者に南部家への臣従を迫るが、長年、信直と確執を抱える九戸政実はこれを拒否。このままでは秀吉によって九戸家が滅ぼされてしまうことを危惧した政実の弟・政則は、2人の兄を動かし、信直と政実の会談を実現させる。

 席上、一同は政実から秀吉の奥州仕置きの真の目的を聞かされ言葉を失う。

 直木賞作家が、わずか3000の兵で秀吉軍15万に挑んだ「九戸政実の乱」を描いた長編歴史小説。

(新潮社 2000円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭