「うんこがへんないきもの」早川いくを著、寺西晃絵
さまざまな生き物たちの「うんこ」に注目したサイエンスエッセー。
東アフリカの草原に点在する岩山「コプジェ」に生息するハイラックスは、断崖絶壁に後ろ向きに立ち、尻を突き出して排泄。群れ全部が代々同じ場所を公衆便所のように使用しているという。オスは常に便所を点検して、メスが交尾可能かチェックする。さらに彼らの尿には薬用成分があり、古くから治療にも用いられていたそうだ。その他、背中にうんこを背負い、身を守るカメノコハムシの幼虫や、スペインの圧政から解放されたペルーに莫大な富をもたらしたペルーカツオドリの堆積糞など。19種の生き物たちのうんこの不思議を紹介する面白ウンチク本。
(KADOKAWA 1430円+税)