「『カロリーゼロ』はかえって太る!」大西睦子著
ハーバード大で肥満に関する研究に従事し、2度にわたって学部長賞を受賞した著者が、低糖質ビールを中心にその弊害を明らかにしていく。
カロリーゼロを売りにした発泡酒などには、人工甘味料のアセスルファムカリウムが使用されている。実は、人工甘味料はブドウ糖よりもインスリンの分泌を20%多くするという研究データがある。
また、人工甘味料は低カロリーであるため、太ることを気にせず大量に摂取しがちだが、甘味は体内にグレリンという食欲ホルモンを分泌させるため、食欲が抑えられなくなる危険性がある。さらに、人工甘味料にはコカイン以上の依存性があり、取り続けると自分で抑制できなくなる恐れもあるという。
カロリーゼロでも決して安心できないのだ。(講談社 800円+税)