「日米開戦の正体」孫崎享著

公開日: 更新日:

 安倍首相が、紛争国から脱出する日本人を乗せる米国の船を守るためという詭弁を弄して集団的自衛権を主張している。米国国務省は、米国政府の輸送手段で米国市民以外の者を搭乗させることはないと言明しているのに。著者は「こんな時代がなかったろうか」と考え、第2次大戦の真珠湾攻撃に至る経緯を思い起こす。当時、日本は「民主主義国家の米国は長期の戦争に耐えられなくなる」という詭弁やウソに基づいて、10倍の製鉄生産力を持つ米国に戦争を仕掛けたのだ。

 元外務省国際情報局長の著者が、日本が真珠湾攻撃という愚挙に出た状況と重ねて、安倍政権の愚策を読み解く。(祥伝社 1750円+税)


【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動