「涙のあとは乾く」キャサリン・ジェーン・フィッシャー著、井上里訳

公開日: 更新日:

 2002年、横須賀の米軍基地の近くで恋人を待っていたとき、著者は米兵にレイプされた。神奈川県警は捜査やレイプの証拠保全は後回しにして、ショックを受けている著者を犯行現場に連れていき、体に巻き付けた毛布をはぎ取ってレイプされた場所を指さすように命令して写真を撮った。東京地裁では勝訴したのに、犯人の米兵は除隊し、帰国した。著者はセカンドレイプを行ったと神奈川県警を訴えたが、最高裁で敗訴。後に著者は、日本政府が米兵の犯罪を看過するという密約があることを知る。

 正義を求めて日本の警察と米軍を相手に闘ったオーストラリア女性の記録。

(講談社 1600円+税)

【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭