「炎四郎無頼剣淫殺篇」鳴海丈著
浪人の炎四郎は、路上で沙絵と名乗る女に声をかけられ、茶屋に入る。市中を騒がす凄腕の辻斬りに旗本の父親を殺されたという沙絵は、仇討ちを炎四郎に依頼してきた。炎四郎は、命がけの仇討ちを人に頼む代わりに「女のお前さんは、何を賭けるのかね」と、沙絵の前に仁王立ちになり、その眼前に自分の逸物をつかみ出す。たっぷりと沙絵を味わい依頼を引き受けた炎四郎は、南町奉行所の定廻り同心・黒田にわいろを手渡し、あることを調べさせる。亥の中刻、辻斬りを待ち伏せするため待乳山聖天宮の前に立った炎四郎を、男装した女剣士が辻斬りと間違え、斬りかかってきた。(「辻斬りを斬れ」)
官能時代小説シリーズ第1弾。
(文芸社 680円+税)