「好運の条件 生き抜くヒント!」五木寛之著
週刊誌の人気連載を編んだ生き方エッセー。
ある天才は人生で成功するために大事なのは「99%の努力と、1%の好運」と答えたというが、五木氏は「努力ということが苦手な人間である」と告白。少年時代はそれなりに「努力しようと努力をした」が、やがて人生の大半は運ではないかと考えるようになったと明かし、努力も一つの才能で、努力しないではいられないタイプの人間がいるような気がするという。そうした人は、努力できる素質をもって生まれてきた好運を謙虚に感謝すべきだと説く。(表題作)
他、病気といってよいほどの筆無精や眠れぬ夜の妄想など、自らの老いや欠点をユーモアに包んで語りながらつづる36話。(新潮社 740円+税)