「漢方薬でがん治療はもっと楽になる」星野惠津夫監修
西洋医学中心のがん治療に漢方がいかに有効か。がん治療と漢方を併用し、目覚ましい実績を挙げているがん研有明病院の医師が監修を務めている。
放射線、抗がん剤などで起こる副作用を軽減することで気力や体力を取り戻し、免疫力を回復させるのが漢方の役目。どんな症状にどの漢方薬が有効かを漢方の考え方に沿って具体的に解説している。
たとえば、吐き気や嘔吐は「水毒」と捉え、体内に余分な水がたまって起こると考えるので、水の流れをよくする漢方が使われる。副作用が軽減したことで治療を継続でき、脳のがんが縮小したなどの事例も紹介。
全編にわたってイラストや図解が大部分を占めるので読みやすく、苦しい闘病に希望をもたらす一助になりそうだ。(講談社 1300円+税)