「野人力」鈴木光司、鈴木美里著
元祖イクメン作家が、娘の疑問に答えながら語る生き方教本。
いつも「効率が大事」と言っている父だが、使っている携帯は10年以上も前のガラケー。エアコンを買いに行けば、有無を言わさず最安値を選ぶ。娘がその理由を問うと「無駄な機能を徹底的に省くことで、行動の自由が維持できる」と言われる。訳が分からないと首をひねる娘に、父は小説家という職業を選んだ訳などを改めて語り、最安値を選ぶのはお金が惜しいからではなく人生の目的が「物欲を満足させる」というところにないからだと、真の自由を手に入れる難しさを説く。その他、カーナビに腹を立てたり、娘に婚前旅行を勧める真意を問われた父が独自の人生論を展開。(小学館 780円+税)