【マイナンバー制度】いよいよ開始されるマイナンバー制度。それで何が変わるのか?

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「パーソナルデータの衝撃」城田真琴著

 マイナンバーは究極の管理システムではないのか。そんな疑問を持つ人も少なくないはず。本書はずばり「一生を丸裸にされる『情報経済』が始まった」と説く。著者は野村総研の上級研究員。

 いまだってポイントカードでふだんの消費行動は逐一追跡されており、そこで蓄積された膨大なデータが売り買いの対象にされつつある。しかし「××町のコンビニで○○を買った」という情報は本来、消費者自身のもの。著者は個人データを収集している企業中心の社会から、データを生み出している消費者自身が中心になる社会へのシフトが必要だという。日本では個人情報保護法の改正案が通常国会を通過し、来年1月から監視機関が発足するものの、それらとの兼ね合いも要検討。単なる制度変更だけでなく社会デザインの概念からの変化が必要だから一朝一夕にはいかない。

 本書はアメリカの例などをコラム形式で豊富に紹介しながら、いかに企業中心から消費者中心への移行を実現させるか議論している。(ダイヤモンド社 1800円+税)



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