「マイナンバー国家改造計画」梅屋真一郎著
マイナンバーの導入で役所への申請や届けがマイナンバーによるメールひとつで済むようになる。半面、それらの業務代行を担当した行政書士、社会保険労務士、税理士などの職業は大きく変わらざるを得ない。企業の総務部や経理部なども不要の存在になる可能性が強く、そうなると人生設計自体にも変化が起こらざるを得なくなる。正社員はもとよりパートやアルバイトの雇用手続きも変わるし、そのための事前研修も必要。本書は「個人番号カードとセットで利用することで利便性と安全性の二兎を追うことができる」と楽観的だが、要は監視システムの完成ということだ。(日経BP社 1800円+税)