「暴走を始めた中国2億6000万人の現代流民」石平著
世界が注視する中国経済の現状と行方を伝える国際リポート。
李克強首相は、かつて「中国経済の指標で信用できるのは、鉄道貨物運送量と電力消費量だけ」と発言。しかし、昨年の電力消費量の伸び率は半減、鉄道貨物運送量に至ってはマイナスに転じていると指摘。その他、さまざまな指標を検証しながら、中国政府が発表した経済成長率7・4%という数字はまやかしで、中国経済は悪夢のようなマイナス成長の真っただ中にいると断じる。中国経済が抱えるジレンマとその帰結を解説。やがて経済発展を支えてきた安価な労働力を担ってきた農村戸籍の若者たち「農民工」が、大規模な暴走を始め、体制維持さえ難しくなると展望する。(講談社 1600円+税)