【ドローン大流行】単なるオモチャの域を脱して宅配から戦争まで使われるドローンとは?
「ドローン・ビジネスの衝撃小林啓倫著
もともとは軍事利用だったドローンが一気に注目されたのは、高度に発達した通販や宅配への応用にメドがつき、コスト削減に絶大な威力を発揮する見込みが立ったからだ。
本書はこのビジネス利用に特化した経済書。ドローンの商業利用で有名なのはアマゾン・ドットコムの宅配だが、たとえば土木工事や大型建設工事では広大な現場とその周辺を気軽に空撮し、さまざまな問題への対処に役立てることも可能。これまでは救急車で輸送するほかなかった輸血用の血液などをドローンで迅速に運搬することだってできるわけだ。
もちろん防犯目的での使用もできる。IT通の経営コンサルタントである著者によれば、ドローンは単なる飛行物体ではなく「空飛ぶロボット」のようなもの。確かに情報収集から輸送、軽作業までこなすドローンはロボットに等しい。かつて自動車が出現したときと同じぐらいの歴史的なインパクトだという評価は誇大ではないだろう。(朝日新聞出版 1500円+税)