【ドローン大流行】単なるオモチャの域を脱して宅配から戦争まで使われるドローンとは?
「ドローンの世紀」井上孝司著
まずは軍事利用から始まったドローン。軍事研究家の著者によれば、世界中に前線を持つ米軍で戦闘指揮官がなにより求めているのは偵察・監視任務。搭乗員を危険にさらさない無人のドローンはまさにうってつけの存在で、これまで訓練用の標的機が多かったのが一気に偵察への応用が進んだのだそうだ。しかし軍用ドローンは誰にでも飛ばせるわけではない。米空軍のドローン部隊では有人機も飛ばせる資格を持つことが義務化されているという。
他方、日本ではブームが起きるずっと前からドローン(正しくは無人航空機・UAV)の小型・低騒音ジェットエンジンの開発を新潟県が産官学連携で推進している。まさに副題のとおり「空撮・宅配から武装無人機まで」のドローン時代だ。(中央公論新社 1500円+税)