「赤刃」長浦京著

公開日: 更新日:

 家光治世の寛永16(1639)年、江戸で辻斬りが横行。下手人を成敗すべく名乗りを上げた浪人どもも返り討ちにされ、犠牲者は300人を超える。老中首座松平伊豆守の屋敷に投げ込まれた書状から、元津藩士・赤迫雅峰とその仲間による犯行と明らかになった。

 赤迫は、関ケ原や大坂の陣での狂気を帯びた戦いぶりで知られる豪武者だった。赤迫一派は、辻斬りだけでなく、大名家の嫡男2人を略取。幕閣らは一派をせん滅させるため、掃討使という職名を作り、大きな権限を与える。しかし、精鋭揃いの掃討使も次々と殺され、伊豆守は懐刀の小留間逸次郎を長崎から呼び戻す。

 第6回小説現代長編新人賞を受賞した新感覚の剣豪小説。(講談社 740円+税)


【連載】文庫あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 4

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  5. 5

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  1. 6

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    NHK新朝ドラ「あんぱん」第5回での“タイトル回収”に視聴者歓喜! 橋本環奈「おむすび」は何回目だった?

  4. 9

    歌い続けてくれた事実に感激して初めて泣いた

  5. 10

    フジ第三者委が踏み込んだ“日枝天皇”と安倍元首相の蜜月関係…国葬特番の現場からも「編成権侵害」の声が