「闇を叩く」稲垣潤一著
高校を卒業し就職した潤一の初出社の日、友人の荒木から電話が入る。荒木は、仙台で5本の指に入るといわれているギタリストで、地元で有名なバンド、ロングイヤーズアフターのメンバーだった。
バンドを抜けたドラマーの後任を務めることになった潤一は、会社を1日で辞める。やがて、東京に進出したバンドが解散。仙台に戻り、無為の日々を過ごしていた潤一をある日、バンドの後輩・黒川が訪ねてくる。潤一とバンドをするために仙台に戻ったという黒川に誘われ、潤一は再び、仙台でバンド活動を始めるが、思うような仕事はなく、昼は花屋やちり紙交換のバイトをしつつ、機会をうかがう。
人気ミュージシャンがつづる青春自伝小説。
(小学館 670円+税)