「曹操の人望力」加来耕三著

公開日: 更新日:

 魏の始祖となった曹操は、矮小化された像が伝わっているが、実は諸葛孔明、関羽と並ぶ「三国志」のベストスリーの一人である。低い出自の曹操が中国大陸の3分の2をたった24年で制圧できたのは、卓越した〈人望力〉があったからである。

 曹操がライバルの袁紹と天下分け目の戦いを繰り広げていたとき、逃げ遅れた袁紹の軍師、沮授を捕らえた。曹操は烈士である沮授に一目置いていたので、自分の配下に加えようとしたが、沮授は袁紹の下にいる一族が殺されることを恐れて、自分を殺してくれと頼んだ。曹操は沮授の願いを聞き入れたという。

 最強のリーダーだった曹操の、人心掌握の極意を探る。(すばる舎 1800円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 4

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  5. 5

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  1. 6

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    NHK新朝ドラ「あんぱん」第5回での“タイトル回収”に視聴者歓喜! 橋本環奈「おむすび」は何回目だった?

  4. 9

    歌い続けてくれた事実に感激して初めて泣いた

  5. 10

    フジ第三者委が踏み込んだ“日枝天皇”と安倍元首相の蜜月関係…国葬特番の現場からも「編成権侵害」の声が