「TAP」G・イーガン著、山岸真編訳

公開日: 更新日:

 大学教員のクレアに、国家安全保障局時代の元上司から〈銀炎〉患者の分布に変則が見つかったと連絡が入る。銀炎ウイルスの起源はいまだに不明で、感染者の9割が3日以内に死んでしまう。

 ノースカロライナ州グリーンズボロ周辺の感染経路地図は、感染力を持ちながら本人は無症候の人間が存在する可能性を示していた。現地に飛んだクレアは、患者が感染前に新しい小共同体運動のひとつ「ヘロドトス村」のイベントに参加していたことを突き止め、村に向かう。(「銀炎」)

 究極の言語表現を可能にする「TAPインプラント」を脳に埋め込んだ詩人の死の真相を探る探偵を主人公にした表題作のほか、世界最高峰のSF作家と称される著者の傑作集。(河出書房新社 900円+税)


【連載】文庫あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動