「患者は知らない医者の真実」野田一成著
NHKの記者から医師に転職した著者が、医療との上手な付き合い方を伝授。
経験の少ない研修医の診察に抵抗を感じる患者は多いが、実は研修医に診察されるメリットもある。彼らがまだ“青くさい”医師であるがゆえ、病気を見つけて治療したいという思いが人一倍強いことだ。実際に病院では、研修医の意見がきっかけでベテラン医師が隠れた病気に気付くというケースも少なくないという。
病院で「経過観察」と言われると治療をしてくれないのかと不安になるが、これは次第に良くなる疾患や治療をしやすい段階を待つための手法のひとつなので安心していい。しかし、そのことをきちんと説明しない医者はいい医者とは言えない。なぜ経過観察をするのか、患者側から質問するのもお勧めだ。(ディスカヴァー・トゥエンティワン 1000円+税)