「都会の里海 東京湾」木村尚著

公開日: 更新日:

 長年、東京湾の再生に尽力してきた著者が、その魅力を伝えるエッセー。

 東京湾は、神奈川県観音崎と千葉県富津岬を結んだ線の北側が内湾、それより南側から神奈川県剱崎と千葉県洲崎を結んだ線までを外湾と呼び、総面積は約1380平方キロに及ぶ。内湾は比較的浅いが、外湾はいっきに600メートルまで水深が深くなる。河川から流れ込む水と海水が混ざり生み出す豊富なプランクトンによって、約700種もの魚が暮らす豊かな生態系を形成する東京湾は、世界でも希有な存在なのだという。

 一方で沿岸や河川流域には3000万人が暮らしており、さまざまな形で東京湾はダメージを受けている。かつて「死の海」と呼ばれながら蘇った東京湾の「今」を解説する。(中央公論新社 820円+税)

【連載】新書あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末