「虎狼」モー・ヘイダー著、北野寿美枝訳
ロンドンに住むオリヴァーは、心臓手術後の療養のため、妻と娘とサマセット州メンディップ・ヒルズにある別宅に行く。庭園の一角に異変を見つけた3人に15年前の忌まわしい事件の記憶がよみがえる。そんなとき、警察に扮して現れた2人の男に一家は軟禁されてしまう。男たちは邸宅に居座り、3人をいたぶる。
同じころ、9歳で行方不明になった兄を探すキャフェリー警部は、情報を持つ人物と旧知の放浪者・ウォーキングマンに接点があることを知る。ウォーキングマンは情報と引き換えに、迷い犬の飼い主を探すようキャフェリーに条件を出す。その犬の首輪には助けを求めるメモがくくり付けられていた。
「サスペンスの新女王」による人気シリーズ最新刊。(早川書房 2300円+税)