「前方後円墳の暗号」関裕二著

公開日: 更新日:

 前方後円墳をテーマに古墳時代を読み解いていく歴史読み物。

 前方後円墳は世界で最も面積の大きい墳墓。最大の大仙陵古墳(仁徳天皇陵、大阪・堺市)は、墳丘の長さが486メートル。現代工法で造営するなら延べ3万人近くの作業員と20億円の工費がかかるという。多くの文物を朝鮮半島から学んだ日本だが、かの地に巨大墳墓は存在しない。だが、日本では3世紀から7世紀にかけて前方後円墳だけでなく四隅突出型墳丘をはじめさまざまな古墳が20万墓以上も築かれた。

 なぜ巨大墳墓が造営され、造営に駆り出された民衆は反旗を翻さなかったのか。史料をひもとき、巨大古墳と治水事業との結びつき、古代人の信仰などを検証しながらその謎に迫る。(講談社 690円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭