「現美新幹線殺人事件」西村京太郎著

公開日: 更新日:

 画商の竹田の妻子が自宅で殺害された。刑事の十津川らはまず竹田を疑うが、彼は事件の数日前からスキー旅行に出掛けており、アリバイがあった。数日後、竹田は自宅から1枚の絵が消えていることに気づく。絵は近年、注目が集まる渡辺久が新人の頃に故郷・新潟の海を描いたものだった。

 2カ月後、竹田は画商仲間の丹羽に誘われ、車両を美術館に仕立てた特別列車「現美新幹線」に乗車する。渡辺の作品も展示されると聞いたからだ。竹田は、展示された渡辺の作品の中に自宅から消えたあの絵を見つける。不審を抱いた竹田は渡辺に連絡を取ろうとするが、渡辺は米国で交通事故に遭い生死不明の状態だと分かる。

 世界最速の美術館を題材にした長編ミステリー。(文藝春秋 900円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…