「捕まえて、食べる」玉置標本著
大学生の頃、「捕まえて、食べる」ことに開眼した著者。つい最近は、埼玉東部の川にスッポンがいるとの情報を聞きつけ、さっそく参戦する。竿を仕掛けるも、スッポンはなかなか現れない。諦めて帰ろうとした夕暮れ、念のため川中を歩いてみると、いた! 泥を吐かせ切った数日後、意を決してさばいて作ったスッポン鍋は、明らかに高級食材だとわかる味がしたという。
また富山ではホタルイカすくいに挑戦。真夜中の海で網を構え、押し寄せてきた白波ごとイカをキャッチした。生で食べると寄生虫にあたるため、海水でひと茹で。醤油をつけて食すと肝のほのかな苦味と甘味が口いっぱいに広がった。
そのほか、長野でのザザムシ漁体験、千葉県の外房エリアでは捕ったヒラツメガニをラーメンとパスタに料理など。資格不要の狩猟&料理の爆笑エッセー。(新潮社 1300円+税)