「十津川警部捜査行伊豆箱根事件簿」西村京太郎著
十津川警部の大学時代の友人・小島の変死体が東京湾で発見される。状況から他殺と思われた。食品会社の営業部長の小島は、同期の出世頭だった。すぐに小島の別居中の妻・みゆきも他殺体で見つかり、十津川らは同一人物による犯行とにらみ捜査を進める。
数日前、十津川は小島から手紙を受け取っていた。手紙には休暇を取って、下田の蓮台寺で過ごしていると書かれてあった。十津川は、そう親しくもなかった小島から届いた手紙に事件解決のヒントがあるとにらむ。小島の足跡をたどって石廊崎を訪れた十津川は、レストランのウエートレスから目撃情報を得る。(「伊豆下田で消えた友へ」)
箱根や伊豆半島を舞台にした作品を編んだトラベルミステリー集。(実業之日本社 667円+税)