「宇宙はどこまでわかっているのか」小谷太郎著
元NASA研究員が、宇宙に関する最新知識を解説してくれる面白講義。
2016年にケンタウルス座の恒星「プロキシマ・ケンタウリ」に惑星が見つかり大騒ぎになった。「プロキシマb」と命名されたその惑星は、液体の水が存在する地球型惑星の可能性があるという。
人々が熱狂したのは、「ケンタウリ」が太陽に最も近い恒星で、この惑星に探査機を送って観測できる可能性があるからだ。とはいっても、月ロケットで10万年以上の距離があるが、現在それを21年で到達する無人探査機計画が進行中だという。
そんな夢のある話から、宇宙物理学を書き換えた「重力波」検出や、初代「はやぶさ」が持ち帰った塵(ちり)で明らかになった太陽系46億年の歴史など、宇宙ニュースがよく分かるようになるテキスト。
(幻冬舎 800円+税)