「僕とライカ 木村伊兵衛傑作選+エッセイ」木村伊兵衛著
「ライカ使いの名手」と呼ばれた日本を代表する写真家(1901~74)の代表作と残した文章を編んだ作品集。
道端で開業する「帽子のクリーニング屋」(32年)や、沖縄をテーマにした作品(36年)をはじめとする各地で撮影したスナップ、そして写真嫌いで知られる泉鏡花ら有名人のポートレートまで、59作品を本人の解説で紹介。
また小学校3年生のときに浅草の露店で買ったオモチャのボックスカメラとの出合いに始まる写真家人生を振り返る自伝や、30年に手に入れて以来愛用を続けるライカについてのエッセー、そして自ら考える写真論や、ともにリアリズム写真運動を展開した土門拳との対談まで。
巨匠の人生と仕事を多角的に振り返る。
(朝日新聞出版 1000円+税)